DEATH NOTE

「バクマン。」の前に「DEATH NOTE」はチェックしておく方がいいだろう。 

本当はそれ以外にも多くのマンガを読んでおきたいところだが、それは莫大な量になってしまい現実的ではない。 

 

ともあれ、DEATH NOTEは大場つぐみ×小畑健コンビの作品であり、バクマンにもネタとして登場するので読んでおいた方が良い。 

ただし、私としては終盤が面白くないと感じた。 

それは丁度、108話で終わらせると決め、ラストからストーリーを割った頃からではないかと思っている。 

 

 

通常は原作至上主義であり、作者がそう決めたのだからそれが真実だと思うようにしているが、どうしてもダメなところがあり、それがこの作品の評価を(私としては)下げている。 

 

内容が大きく分かれるポイントが2点あると思う。 

ひとつは一部・二部の切れ目、Lとの対決に勝利するまでと、5年経過した後の話である。 

そもそも、作者は4年経過と勘違いして書いていて、実際は5年経過していたというのもイマイチだろう。 

 

もうひとつは、二部の前半と後半で、月の父が亡くなるあたりまでと、その後のラストに向けての展開部分だ。 

 

最初から108話完結ではなく、終わりを二部の途中で決めたのだという。 

人気が落ちてきてやめる時期を考えなくてはならなくなったのかもしれない。 

当然、作者のテンションは下がり、マンガも面白くなくなっていったのかもしれない。 

違うというなら、バクマンのせいでそう思われてしまっているのだが。 

 

 

月の父が亡くなることはストーリ的にも、中の登場人物にとっても重要である。 

他のメンバーにとってその死はショックだろうし、今際の際の言葉は皆が知るところとなるはずだ。 

月に寿命が見えたことは全員に知らされるべき重要事項であり、それにより完全にキラではないと皆が固く信じるようにならなければいけない。 

 

ところが、その確認がラストに向けての二部後半にはほとんど出てこないのだ。 

 

会ったこともないニアを信用する理由と、5年も付き合いがある月を疑う理由が弱いのである。 

月には寿命が見えたのだから、キラではない。 

キラだと言い張るニアの方を警戒すべきではないだろうか。 

 

読んでいてそう思うのだから、それに対しても理由を書く必要があるだろう。 

 

 

月は他の者(魅上)をキラとし、自らは指示を出す「神」となったことに満足してしまったのだろうか。 

その辺りから月らしくなく、推理の応酬も見られなくなる。 

どちらかというと思い込みかと思えるほどで、一部のLとの対決ほどの対決がない。 

 

また、ミサはともかく、魅上を信用する理由が判らない。 

魅上が月を殺し、本当のキラ、つまり神となる野望を持つことも考えるべきである。 

利用するだけして、肝心なところは信用しないのが月なのではないか。 

 

その辺りから強引に月の負けるストーリーに持っていっているように感じ、面白くないと感じるのだ。 

つまり作為を感じる。 

 

 

良い方の意外性は楽しめるが、想像した内容より劣るとつまらないのだ。 

月は仲間であろうと殺すべきだった。 

キラのせいにいくらでもできる。 

逆にスパイをニアに送るべきでもあっただろう。 

なぜ、Lのように、必死に殺そうとしないのかが腑に落ちない。 

慢心したのだろうか。 

ならば月が死んでも仕方ないのだが。 

 

つまり、作者も語っているが、ラストは決まっていて、それに合わせてネームを割っていった。 

月の死ありきのストーリー展開なのだから、月が必死に頑張るというシーンがないのである。 

作為的であり白けるのは当然だろう。 

 

これが天才側の作家(考えずに描けるタイプ)なら違っただろう。 

毎週面白くなるように描き、最終的にどちらが勝つかは展開次第になる。 

 

記憶だけなのだが、水島新司が野球の試合を描いていて(それしか描かないが)、予定とは違う方が勝ったことがあったと言っていたと思う。 

ド天才だ。 

好きな野球を好きなように描いて、展開はキャラが勝手に野球をして決めるのだから。 

これなら読んでいる方もどうなるか分からないのだから面白いだろう。 

 

 

関係ないが、嫌だと思うのは月のライトという名前である。 

父は真面目一徹な警察官なのだ。 

月と書いてライトと読ませるような名前は付けない人だと思う。 

主人公だからカッコいい名前、洒落た名前などというのはシリアスな作品ではそぐわない。 

 

まあ、そう思うのもバクマンのせいなので作者としては自業自得である。 

 

 

では何で読んでおかなくてはならないか、だ。 

ひとつはデスノート関連の言葉が分かった方が面白いと思うこと。 

もうひとつは、バクマンのラッコ11号がテレビ局にトラックで突っ込むシーンを面白いと思うためである。 

DEATH NOTEに同じシーンがあるからだ。 

 

後からDEATH NOTEを読んでもいいが、シリアスなシーンでシリアスな笑いもない、決死の覚悟というシーンで笑ってしまうことになる。 

それだけだが。 


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