映画「アリス イン ワンダーランド」のこと

ジョニー・ディップ×ティム・バートン監督でディズニーの名作のその後を描いた作品である。 

 

原作はルイスキャロルの「不思議の国のアリス」(Alice's Adventures in Wonderland)で、何本も映画化されているが、有名なのはディズニーの「ふしぎの国のアリス」(Alice in Wonderland)だろう。 

1951年製作、日本公開は1953年だった。 

 

ティム・バートンというと一風変わった内容のものが目立つ。 

「ビートル・ジュース」はかなり訳が分からない作品だった。 

「チャーリーとチョコレート工場」も不思議な世界観である。 

curious 

wonder 

そんな作品が得意だ。 

それは、アリスの世界そのものだろう。 

 

人間とは面白いものである。 

「ビートル~」や「チャーリー~」で異様に思えたものが、アリスの世界だと何の違和感もなくなる。 

何があってもおかしくない不思議の世界なのだから、全部に納得してしまうのだ。 

 

「アバター」について書いてきたが、これを観ると、こちらの方が大変だっただろうと思える。 

アバターが単なるアニメ映画に思えてしまうのだ。 

youtubeなどを探すといくらでも映像があるが、公開まで見ない方がいいかもしれない。 

私は見ちゃったけど。 

 

オールCGはそれほど大変なことではない。 

しかし、「アリス イン ワンダーランド」は、全ての技術を駆使して作られているのである。 

面倒なことをよくやったものだと感心する。 

単なるCGや合成ではなく、大変なのはアリスの大きさが変化することだろう。 

大きかったり、小さかったり、同じ大きさということがほとんどないのだ。 

しかも、ハッター(帽子屋)の目は3倍の大きさで、赤の女王の顔は4倍の大きさにしてある。 

全編だ。 

 

登場人物はアニメと同じものが多い。 

なるほど、こういう風に実写にしたかと思えて楽しいだろう。 

違うのはハートの女王ではなく、赤の女王と白の女王が出てくることである。 

 

ふたりは姉妹だが、赤の女王が白の女王を襲い権力を手に入れていた。(湯婆婆と銭婆を思い起こす) 

ハッターは白の女王に仕えた帽子屋だったのだ。 

赤の女王を倒し、白の女王に再び権力を取り戻すのがアリスに託された願いだが・・・ 

というストーリー。 

 

映像を見ると、白の女王がまともそうだが、案外そうでもない。 

やはり浮世離れしているところがある。 

どんな姿かというと、ディズニーのプリンセスの映像を思い浮かべるといい。 

ディズニー映画だからそのままだが。 

腕を下ろさず、肘を曲げ、手がいつも上を向いているのだ。 

手術前の外科医のように。 

 

赤の女王はとにかく目立つ。 

顔が4倍なのだ。 

やっているのはヘレナ・ボナム=カーター、監督の奥さん(籍は知らないが)である。 

役作りに2歳になる娘(監督との子供)を参考にしたそうだ。 

ヘレナはハリーポッターのベラトリックス、敵役である。 

そう思っていると、青虫(ブルーキャタピラー)の声がスネイプのアラン・リックマンだったりする。 

 

アリスはあまり有名ではない人を選んだらしい。 

女の子らしさだけでなく強さも必要な役である。 

長年の疑問に答えるシーンもあった。 

体が大きくなったり、小さくなったりするのに、服はどうなるのだろうか、と。 

残念なことに、ディズニー映画だった。 

 

最初はアニメの世界観を壊すのではないか、まったく違う世界を作ってしまうのではないかと思ったのだが、そうではなかった。 

アニメファンも納得できる内容で、しっかりと作られている。 ただし、アリスの年齢が上がっているように、対象年齢も上がっているようだ。 

ちっちゃい子向けというだけではない。 


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