映画「名探偵登場」のこと

原題が「Murder By Death」という。 

探偵モノのパロディー作品である。 

 

出演が凄い。 

 

デイヴィッド・ニーヴン 

ピーター・フォーク 

ピーター・セラーズ 

マギー・スミス 

アレック・ギネス 

ジェームズ・クロムウェル 

 

デイヴィッド・ニーヴンは紳士然としていて、ちょっと可笑しなところがある作品が好きだ。 

吹き替えの声は中村正でないとしっくりこない。 

ディック・チャールストンという探偵役である。 

 

ピーター・フォークはご存知刑事コロンボである。 

この作品ではコロンボよりちょっとハードボイルドなのだが、よれよれのコートと煙草(葉巻ではない)がどこかコロンボだ。 

吹き替えの声的には小池朝雄だろうが、ピーター・フォークの声に似ているのは緒方賢一だと思っている。 

サム・ダイヤモンドという探偵役。 

 

ピーター・セラーズはクルーゾー警部が有名だろう。 

吹き替えの声は羽佐間道夫でなくてはならない。 

クルーゾーは妙な東洋人といたりするが、本作では養子の日本人だというのと一緒にいる。 

中国と日本がごっちゃなのだが、時代設定が太平洋戦争直前あたり。 

シドニー・ワンという英語がめちゃくちゃな探偵役なのだが、日本人なのだろうか。 

もちろん、日本人には(中国人にも)見えないが。 

 

マギー・スミスは「天使にラブソングを」や「ハリーポッター」のマクゴナガル先生だ。 

ここではデイヴィッド・ニーヴンの奥さん役である。 

 

アレック・ギネスは本作の前も作品は多いが、何といってもこの作品の翌年に公開された「スターウォーズ」でのオビワン・ケノービが大好きだ。 

本作では目の見えない執事役で、耳が聞こえず声が出せない家政婦とのやり取りはお約束の連続である。 

ラストシーンも凄いのだが、それは触れないでおこう。 

 

ジェームズ・クロムウェルはミロ・ペリエ(ポアロのパロディー)の運転手役だ。 

「グリーンマイル」の署長や、「アイ・ロボット」で最初に死んでいた博士である。 

映画で大統領役を3回もやっているそうだ。 

 

他にも有名どころが出演しているが、日本ではあまり知られていなかったりする。 

ホスト役はトルーマン・カポーティ(小説家)だ。 

作品には「ティファニーで朝食を」があり、これは映画化されて有名である。 

 

 

本作はクローズド・サークル・ミステリーのパロディーだ。 

クローズド・サークルはミステリーの典型でもある。 

その代わり情報は限定される。 

別の場所での調査はできないからだ。 

「そして誰もいなくなった」や「オリエント急行殺人事件」などが有名。  

 

ホストに呼び集められた探偵、そこで起こる殺人、探偵たちにも危機が迫る。 

 

登場シーンで、まず個性を出している。 

玄関前に立つと、上から石像が落とされる。 

玄関の呼び鈴を鳴らすと、女性の悲鳴が聞こえる。 

これらをどう表現するか、だ。 

探偵ごとに違ったリアクションになっている。 

 

ジェシカ・マーブルズ(探偵)と付き添い看護婦の登場シーンも面白い。 

ジェシカは看護婦と来る、と他の探偵たちに知らされる。 

すると、車椅子に乗った老婦人とそれを押す女性が部屋に入ってくるのである。 

実は、車椅子に乗っている方が看護婦で、押している方がジェシカだったのだ。 

 

いくつかの殺人が起きる。 

探偵たちも狙われた。 

毒蛇、毒ガス、毒サソリ、時限爆弾、天井が下がる仕掛け。 

探偵たちはその危機を何とかして(ハチャメチャな方法で)乗り切り、真犯人を指名するのだが・・・ 

それもどんでん返しの連続。 

それまで一言もなかった設定がバンバン飛び出してくる。 

ミステリーものへのアンチテーゼだろう。 

 

真犯人は意外な人物だ。 

これは見てのお楽しみということで。 

 

 

DVDは出ているしレンタルもされているようだが、まだ借りたことがない。 

残念なことに、DVDには日本語吹き替えが収録されていないのである。 

月曜ロードショーバージョンの吹き替えは、小池朝雄、中村正、羽佐間道夫など絶対的な配役なので、これを何とか収録してもらいたいものだ。 

そうでなければ、TBSが再放送するのを待つしかない。 

もう、しないかもしれないが・・・ 


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